「…秘密」


目を細めて、人差し指を口に当てた蒼。

ずっきゅ――――ん。

…かっこよすぎ。

って、これじゃ駄目じゃん!


「何それっ」

わざとらしく唇を尖らせてみる。


そんな私を見てふっ、と鼻で笑った。


そして、私の耳元で


「いつか、ね」


-チュッ-…


耳にキスを落とした。

蒼の甘い声とリップ音が鼓膜を刺激する。



あー、もう。教えてくれないなんて意地悪い!


でも絶対、


「好きって言わせてみせるからっ」









(蒼が好きって言ってくれるのは、まだまだ先の話。)