余命1年。

あたしに与えられた時間。



あなたに言えなかった。


ごめんなさい。


だから,指輪も返します。

わたし以外の人と幸せに暮らして?


指輪…… 


本当にごめんなさい。



もう、会えない。

”もう、好きじゃないの”



涙をからしながら
あなたを突き放してしまった。


苦しい。



”だから、別れて?”


冷たく言ってしまった。


でも、あなたは
「別れない。何があったのか知らないけど
その事は言わなくてもいいから。

でも、そばにいさせて?」


ぎゅっと抱きしめてくれた。




ありがとう。


ありがとう。



わたしはあなたに嘘をついた。

さようなら。