そんなライバル意識があったから、あたしは勝手に蒼のことを突き放して行ったんだ。
でも、、蒼だって・・
女子に囲まれてる時は、あたしを突き放したような感じだった。
だから、嫌いだって思うようになってきたんだ。
「・・・・おーぃ、棗流-・・・?」
今度は、蒼があたしの目の前で手を小刻みに振っていた。
「な、何よ?!」
少し嫌そうに返事を返す。
「っそ、その-・・・」
蒼は頬をポリポリとかきながら、少し恥ずかしそうにしている。
「男なら、シャキッと言え!!アホ!!!」
躊躇いが少しイラッとする。
「その-・・さ、ありがと。アイツ追っ払ってくれて。」
・・・はい-?!
「は・・?どういうこと?あんたの連れなんでしょ?」
蒼の言っている意味が分からない。