私は思い切って育斗に抱きついた。
「育斗、もういいから。」
育「俺がよくねぇんだよ。」
「本当にいいから。
…誰に何を思われたって育斗が私を知っててくれたらそれでいいの。
だから、もういいよ。」
育「若葉……。」
華を掴んでいた手を離して私を抱しめてきた。
私も素直に腕を背中にまわした。
「私の為に怒ってくれてありがとう。」
育「当たり前の事をしただけだ。」
「でも店だからもう少し抑えてもらわないと困る。」
育「……悪かった。」
「ふふっ…大好き。」
育「俺も愛してる。」
しばらく抱き合っていると隣りから咳払いが聞こえた。
はっと気づくと、今とんでもない事をしたということの気づいた。
慌てて育斗から離れて周りを見ると……注目の的だった。
は…恥ずかしい、というよりお客様の前だったのに……。
柚「お前ら…そういうのは外でやれ。
まぁこいつの処分は任せろ。」
育「…今回はそれで許してやる。
おい、次はねぇからな。」
華「はっはい……。」
柚は華を連れて行った。
おそらくオーナー室だろう。
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