……この空気すっごく気まずいんだけど。
ぼーっとそんなことを考えているとまた頭を叩かれた。



柚「何回叩いても気がすまねぇ…」



「え…いやいや、私一応病人だし。
叩かないでよね。」



柚「それより誰にやられた?」



「…さらっと流さないでよね。」



柚「若葉。
さっさと答えろ。」



……言いたくない。
だって父親って言ったらきっとどうしてだ、とか聞かれるだろう…。
それだけは避けたい。



黙っていると育斗も話に入ってきた。



育「言え。
俺が助けてやるから。」




何が何でも言わない…。
絶対に言わないんだから……。




育「……わかった。
若葉が何も言わねぇんならこっちで調べる。」



「え…?」



育「俺を誰だと思っている?
一般人を調べるなんて簡単なんだ。

…調べられるのと自分で言うの、好きなほうを選べ。」



「それって…どっちみち知られるってことですか……?」



育「あぁ。」



「…個人情報保護法で捕まりますよ?」



育「やくざがそんなもんにびびるとでも思ってんのか?」





……思いません。
微塵も気にしないと思います。




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