彼の乱暴な運転は嫌い。
今にも事故しちゃいそうだから。
彼と一緒にいたら、私は生きた心地がしない。
私の彼氏、黒木凌(リョウ)
誰もが認める優しい男…
のはずだったのに。
初めて凌と会ったのは、私が中3の時。
当時の凌は、高2で子供の私からしたらものすごくかっこよく見えたんだ。
凌は、地元では有名なヤンキーだったけど、
誰にでも優しくて、年下の私にも丁寧に接してくれた。
凌がヤンキーになった理由も、
悪いヤンキー達が許せなくて、ケンカしていくうちに
自分も周りからヤンキーって呼ばれるようになったらしい。
見た目は、金髪・ピアスいっぱい・いかつい目つき。
でも、そんな見た目と性格のギャップに
女の子からはモテモテだった。
そんな凌に私も恋心を抱いていた。
でも、この恋は叶うはずないって想ってた。
だって、凌は有名人だし。
男子からも女子からも憧れの的だったから。
私には、手の届かない存在。
ただ、見るだけでも私は幸せな気分になれた。
そう、割り切っていた私に思いもよらない凌からの告白。
嬉しいって気持ちよりも驚きのほうが大きくて。
その日は、告白の返事もせずに走って帰ったような…。
そんなこんなで、凌と付き合いだした私。
最初の2ヶ月間は本当に幸せだった。
友達の時も優しかったけど
彼氏としての凌は、格段に優しかった。