―朝は・・・来る。
何度、くるなと願っても。
加奈・・・。
お前に、光が来ないのは・・・。
お前の心が怖がってるから。
来ていることに気づいていないだけだ。
もう一度・・・。
光の世界へ。
昔の加奈のように、ずっと笑顔でいられる場所へ。―
ノートの最後のページにその文字を書く。
昔・・・交換ノートを二人でやってたときの最後のページ。
”大人になったときに、また二人が出会ったときに書こう。それまで・・・持っててね。”
転校する前に、加奈がくれた。
出会う証として。
それなのに。
加奈に会いたくて会いたくて願ってたのに・・・。
俺がもう一度出会った加奈は、俺の会いたかった加奈じゃなくて。
暗闇に沈んでしまった加奈で。
俺は・・・。
また、ノートの最後のページにつけたす。
ー俺は、まぶしい笑顔で俺を見る加奈が好きだ。
何も、恐れずぶつかる加奈が好きだ。
加奈の周りにいると、笑えるあの空間が好きだ。
だから・・・。
ずっと、暗闇に沈むのはやめてくれ。
元に戻れなんていわないから。
だからせめて、笑ってて。

何年間も加奈を思い続けてきたユウよりー
好きだ。
好きだ。
大好きだ。
君をおもってきた時間を無駄になんかしたくないんだ。
その手が、たとえ真っ赤な血に染まったとしても。