「嵐ねー、
冷たい奴だったから
嫌いだったんだけどね
私がヤクザに絡まれた時に助けてくれてね
ま、逃げてそのあとは…ふふふ」
「俺の父さんも
ヤクザでね」
「ほう、それで?」
「彼の家のお風呂を借りたら入ってきてそのまま告白でしたよ」
「あらー」
「うんうん、良かったなー」
「嵐マジで最低!」
「またそんなことー」
「入ってきたんだよ?
嫌になっちゃう」
「喜んでたくせに!」
楽しかった
病気があるはずなのに
笑えた。
楽しかった。
二人を見てると幸せになれた。
ずっと、ずっと。
このふたりが
続いてくれたらいいのに。そう
心から思った。
なのに
まさか壊すのが
私なんて。
誰も予想しなかっただろうね。