放課後。屋上に行くとそこに居たのは……女の子だった。
なんだ、男の子じゃないのか……って何期待してんの、あたし!!

「七瀬さん……ですよね?」

「はい、そうですけど……あの、あたしに何かご用ですか?」

「単刀直入に言います。平野タツミとはもう関わらないで」



……はい?

「それってどういう意味で?」

「そのままの意味です。平野タツミと話さないで触れないで見ないで」

な、何言ってんのこの子……頭おかしいんじゃないの?

「では、そういうことですので」

ツカツカとこちらに……屋上の出口に向かってきた。

「ちょ、ちょっと待ってよ!」

あたしの言葉を無視して横を通っていった。
去りゆく背中にどんな罵声を浴びせれば勝てるのかわからずあたしは立ち尽くした。