カリレム様が全て言い終わらないうちに、扉が勢いよく開き、鎧を着たリリアス王女が立っていた。
「ミハリス、わらわは残念じゃ。お主は結局カイの側に立つのじゃな。」
「私はどちらの側にも立ちません。今すぐ争いをやめてください!」
「ミハリスも即死刑じゃ! この二人を引っ捕らえよ!!」
「リリアス様…!」
私は剣を抜いた。私はカリレム様を守らなければならない。
王女の護衛をなんなく切りつけ、倒した後、刃を鞘におさめた。
「!! ミハリスっ!」
カリレム様の声で私は気がついた。
リリアス様も剣を持っている―――…!
しかし私はよける間もなかった。
急いで王宮から抜けてきたので、鎧も装備も剣以外何もしていない。
リリアス様の渾身の一振りは、私の心臓を直撃した。