正直、私に連絡を一切しないのに詩織にはしていることに嫉妬していた。
「またふられたんだ。なんで詩織にいちいち報告するのかね。」
私は鼻で笑いながら言った。
「・・・また合コン開いてくれっていうフリだと思うけどね。」
詩織は苦笑いをして言った。
「・・・二人で会ったりしてないの?」
私は気になっていたことを聞いた。
「え??ないよそんなこと。」
詩織は慌てていた。
それを思い出していた。

詩織は携帯の向こうで少し黙った。
私は電話を耳に押し当てた。
「・・・そっか。いいよもうそんなこと。
きいだって嫌いだったら付き合ってないでしょ?そんなこと、気にしないで。」
詩織は優しい口調で言った。
「だけど・・・。たぶん詩織への当てつけの気持ちがあったと思う。
 ・・・ばかだよね、私。」
私は、自分にあきれていった。
「・・・そんなこと誰だってあるよ。・・・私にもきいに正直に話さなきゃ
いけないことがあるんだけど。」