私たちはそのとき初めて少し怖さを感じた。
どこへ行くのかを聞いていない。
行った先に誰かいるのかもしれない。
そう考えて、怖くなった。
3人とも同じ考えだったのだろうと思う。

「まぁ大丈夫だよ。いざとなったらコレ、あるし。」
友達は、バタフライナイフをポケットから少し出して私に見せた。
その友達は、母親がもっているピッチを毎日のように
黙って持って来ていたりしたから私たちはそれで少し安心した。