「郁美、エロい」

屋城くんはそう言いながら、
リップのついた人差し指を舐める。

それはどこか官能的で、
『エロい』と言われたこともあってか、
余計に頬に熱が集まる。

「やめてよ…。そんな事言うの……」

消え入るような声で呟くと、
彼は「そんな事って?」と
悪魔のように甘く危険な微笑を浮かべる。