「こないだイツキ君の家にお見舞いに行ったんだよ?なのに、居ないんだもん」


夏実は好きな男子の前だと、話し方が甘ったるい

あたしには絶対無理


だから夏実は・・・


「ごめんな。その時はちょうど病院でさ」



夏実と笑顔で会話をするイツキ君。


あたしは全く本に集中できない。



教室の中心で、会話が盛り上がる夏実とイツキ君。
その一歩後に無表情で立ち尽くす遥都。




教室の中心とは遠い、窓側の一番後ろの席で本を読むあたし。



どうしてこうなんだろう。



あたしは中心に入れない。
会話の中には入れない。