樰斗side
俺は昔から、メイドの椿が好きだ。
好きと言っても友達として。
恋愛感情として好きにはならないと思う。
椿は昔から、俺のそばにいてくれた。
椿は俺より大人ぽく周りからも信頼もされていた。
そんな椿がうらやましかった…。
そして椿は昔から、俺がどこにいても
必ず誰よりも早く見つけ出してくれる
そうしていつも言う…
『帰るぞ。ボケ二度と抜け出すな』
メイドのくせに…。
偉そうにお前は俺のメイドだぞ?
でも、言い返すと措いて行かれるから…。
なんて考えていた幼い時。
今は言葉もあまり交わさない。
椿は、八歳の時よりも綺麗になり大人になった。
椿はいつもメガネをかけていて、
取っていた時は一度もない。
まあ、今はどうでもいいけど。
「なぁ、椿明日遊園地行こう!」
「…やだ。」
…チッ。
「なら、ど…」
「無理。」
まだ、言い終わってないんだけど…
「どうせ、動物園て言うつもりだったでしょ。」
たく。メイドのくせに敬語なしか。
まあ、昔からだしな。
「何処か行こうぜ?椿!」
「じゃあ…。」
じゃあ…?
「一人で何処か行け!」
…つめてー。んー…じゃぁ…
「なら、遊園地!OK?」
「一人でね♡」
最後の♡マークがこえーよ!
目が笑ってねーし…。
じゃあ、最終手段と行きますか…
「そうか。なら俺は一人で行く。」
「そうして、下さい。隆端様。」
「俺、前に隆端様じゃなくて、
樰斗って言えって言ったよな?」
「無理なお申し付けだよ。それは!このアホが!」
暴言でました!椿名物!
「そうか、
じゃあ俺が変な奴らに殺されてもいいのか?」
「べつに…いい。」
いいのかよ…
て!何落ち込んでいる!俺!
「なら、死んだら椿のせいだからな!」
「ご勝手に~」
椿と30分の言いあいで…
「分かった。行けばいいんでしょ。行けば!」
よし!勝った~!
「じゃあ、プライベートで行こうな!」
うわ~…
明日超楽しみだ!!!
「あーーーあ!めんどくさい奴の相手しないといけないのかー!!!」
こいつわざとデカイ声で…