SAKI-SIDE



蝉がなく
気持ちく揺れる木陰
風はまだ、生温い
ここからが夏本番であるこの季節
学校は今日で終わり
私は今飯塚高等学校の門を通り抜け
帰宅している途中だった

「咲ー!やっと今日から夏休み!!
もう朝早く起きて学校に
行かなくていいんだと思ったら
ホッとしちゃうよー」
「あはは、そうだねえ」

元気にしゃべり出したのは友達の
相川樹里。いつも陽気で
こっちが元気になるくらいの
お喋り屋さんで
中学校時代からの大親友。
でも今日ばかりは私は元気になれない。

だって、、


「災難だよね、
咲は夏休み全部補習で!」


そう、、。

夏休み前の試験で全部赤点。
毎日毎日勉強したのに、
あんなにひどい点、、。
数学、20
国語、19
社会、09
理科、17
英語、0


「あり得ない‥。」
「まっ、がんばりな!んじゃ!」

「あはは‥バイバイ‥」



最悪。
毎日補習じゃ海もプールも
花火もお祭りも行けない

出会いが無いから彼氏もできない
高校生になったから
できると思ったのに
やっぱり人生甘くない

それにしても
各教科全部赤点て、
きっと私だけだよね‥
もう笑うしかないな、これ
しかし私のランクの渾名が
気に入らない!!

うちの学校は少し奇妙で
補習となった人たちの
ランクがつけられる。

赤点が一つの人はAで
2つの人はBとどんどん
アルファベットが下がっていくのだ。
もちろん最後はEとなるわけだが
なぜか最後の人へのいじめなのか
DX-Eとよばれる

いい加減にしてほしい
よばれるこっちの身にも
なって欲しいものだ。
実は私はDX-Eになるのは初めてで
こういった悪渾名はまだ慣れないため
よばれるたびに顔が真っ赤に
染まるわけだが‥
まあしょうがないとため息を
漏らして家のドアを開いた





家に帰ったわたしは
早速補習の準備をした
DX-Eともなると生徒の待遇はちがって
一学期の終業式当日から補習がある
なんて馬鹿馬鹿しい待遇なんだと
思わず悪態をついてしまう



「早くいかないと‥」



担任にはとりあえず家に荷物を置いて
早く補習に来いと言われたので
早くいかねばならない

「‥さて、いくか‥」



私はまだ家族のだれも帰って来ていない
家にちいさく行ってきますといって
私は家をでた