目覚ましを3回止めて、鏡へと向かう朝。
鏡に映るは、「女の子」。
顔を洗って、髪をとかして、準備万端。
向かおうとしているのは、
嫌な勉強と楽しいおしゃべりの混じり合う、大きい箱。
わたしたちみたいな高校生にとっては、そんな表現がぴったりとくるのかもしれない。
「菜実、早くご飯食べちゃいなさい。」
優しい声が耳を通り抜ける。私の誇れるお母さんだ。
お母さんも美容院の仕事があって、朝は忙しいのにもかかわらず、
毎朝忘れずに、朝食とピンクの可愛らしいお弁当を用意してくれる。
「今いく。もうちょっと待ってよ。寝癖がとれなくて・・・」
「『女の子』だからって時間かけすぎちゃ駄目よ?」
「わかってるって。」
と、言いつつの15分。
冷めても美味しい朝ご飯を食べ終えて、
「女の子」は「大きな箱」へと向かっていった。