「…すみれ」



夕暮れの教室。

今日もボーッとしているうちに一日が終わっていた。


「瑞希…」


「ねぇ何があったの?ここ最近のすみれ変だよ!そっとしておこうって思ったけど…ごはんもまともに食べてないでしょ!?」



そう言われれば、最近食欲がない。
瑞希がたまに話しかけてくれるけど、ほとんど何を話したか覚えていない。

誰かとまともに会話することすら、あたしはやめていた。



「…別に平気だよ」

「そんな顔して言ったって、全然説得力ないよ!」