あたしは急いで服を着て、身なりを整えた。


「遼・・・ごめんね」


「いいよ、別に。また学校でね」



さっきの遼なんて嘘みたい。

だけど、確実にあたしの知らない遼がいた。



一瞬よぎる。


「お前が思ってるようなやつじゃない」




まさか。そんなはずないよ。

決めたじゃん、信じるって、遼を。



あたしは自分にそう言い聞かせて家路を急いだ。