あれから特に遼との関係に変化はなかった。

もちろん…司馬とも。


「すみれ!ちょっと来て」


廊下の窓越しに珍しく焦った麻姫がいた。

「どうしたの?」

「いいから!」



仕方なく麻姫について行くと、人気の少ない非常階段に到着した。


「もうこんなとこまでわざわざどうしたのよ」

あと数分で五限が始まる。



「三浦くんのこと!どうして黙ってたの!?」