「司馬、いつからいたの?」 「最初から。お前が入ってきたときからいたよ」 薬が並べられた棚の陰にやつはいたらしい。 「こわっ。おどかさないでよね」 「お前でも怖いものあるんだ?」 なんて、鼻で笑ってくる。 「あるに決まってるでしょ!」 「へえ。なぁ…」 グッと近づく距離に不覚にも胸が高鳴る。