「俺は、古内すみれが好きだ」




「え･･･」



あたしは文字通り目がテンになった。

だって、今好きって･･･

そして、麻姫はふっくらした唇を噛んでいた。



「お前に根負けして付き合ったとき、すげえ救われた。


こいつのことも忘れられるって本気で思った。


･･･けど、こいつが遼に狙われたとき嫌ってほど実感した。


いつも強気で、いつもクールでそんな、すみれを、俺は守りたいんだ。


自分勝手だって分かってる。


でも俺ももう嘘はつきたくねえ」




真っ直ぐな司馬の声は、さっきまで枯れていたあたしの涙腺を刺激した。


あたし、司馬を好きでいていいの･･･？

司馬も同じ気持ちなの･･･？



嘘みたい･･･