「…何度も何度も後悔したけど。高校に入って取り返しがつかなくなっちゃった」


ハハと乾いた声で笑うと、また涙がこみ上げてきた。



「ほんと遠回りしすぎだな」


「え?」





「俺は中学のとき、お前が好きだった」




ドクンと心臓が跳ねた。

だけど、それは「だった」という過去のもの。



「お前も少しは俺のこと好きかな、とか思ってたから、けっこうショックだった」


司馬がこんな話してくれるなんて、思わなかったよ。

でも…振るならきっぱり振ってくれ。

こんなジワジワくるやつ…余計辛いじゃんか。