「あぁ、ごめん。あ…」
「ぷ、ハハッ」
思わず、笑ってしまった。
先生って…可愛い。
「ほ、ほら。早く行かないと、担任に怒られますよ」
「はーいっ!バイバイっ先生」
「バイバイ」
私が手を振ると、先生も手を振ってくれた。
初めてこんなに話したのに、先生が微笑みながら手を振ってくれた。
ドキンドキンする心臓を、押さえながらも、走って教室に向かう。
でも、一番驚いたのは、自分だった。
先生に『バイバイ』なんて、言っちゃってる…。
先生は、いつも黒スーツを着ていてメガネをかけている。
少しくせのある短い黒髪。
いつも優しく微笑んでくれる顔。
背が高いのに、スラっとしている体。
低いのに、とても綺麗で透き通ってる声をしている。
それでもって、可愛い先生。
また、先生の全てに…
恋をした…。