「まぁ君の入学を許可した理由は
時期がきたら話すよ。とにかく
高校生活楽しんで」


校長先生はそう言うと、
基本的な学校のルールや
寮のことなどテキパキと説明した。



「じゃあそろそろ教室へ行きなさい。
入学式が始まる」

にっこり微笑みながら、校長先生は
私をドアの前まで誘導した。


「あ、ありがとうございましたっ!
失礼しました!」

吸血鬼やら男子校やらよく分からない
ことだらけだけど、やっぱり
憧れていた高校生活。
期待に胸を膨らませながら
校長室を後にした。



「飢えた獣たちの餌にならないことを
願うよ…」

そんな校長先生の呟きも知らずに──。