日は過ぎて、入学式前日─────
私は大きな荷物を持って笹川高校へきていた。
「綺麗な学校……!!」
漫画に出てくるお城みたいな
学校だった。
ドキドキしながら校門をくぐった。
校長室へ来るよう指示されていた
のでそこへ向かう。
「失礼します、新入生の三上なつめです」
「どうぞ。」
穏やかそうでゆったりした声。
中にはいるとそこには、まだ若い
けれどスーツをびしっと着こなした
男の人が立っていた。
「あの、」
「まぁまぁ話は私がするよ」
そう言うと校長は私をソファまで
誘導して、私の向かいに座った。
「まず、言っておこう。
この学校は男子校だよ。」
………………………?
「ぇ………?」
声が上手く出せない。
「それからね、ここで生活しているのは
人間じゃなくて吸血鬼なんだ。」