「水野はさー」


夕暮れ時、隣を歩く君が話す。


「何でいっつも一人でいるわけ?」
「さぁ?気がついたら一人だった。」


歩くスピードは遅い。
ゆっくりと歩いて行く。



「寂しくね?」
「どうだろう。今一人じゃないし。お前が、野中がいるし。」
「おっ!今の言葉感動したー」


僕よりちょっと高い肩が、笑みで震えた。