予想外の言葉に琴音は声が出なかった。

「・・・・。」

「・・・。」

沈黙後、ようやく琴音は言った。

「何でそう思うの?」

「別に・・・ただ・・・・・。」

「ただ?」

皐月は目を左右に泳がせながら言った。

「琴音・・・私の事嫌いなのかなっ?って思って・・・。」

「・・・。」

琴音は、黙っていた。

「嫌いなの?」

皐月は、琴音の顔をのぞいた。すると・・・

琴音は、なんともいえない恐ろしい顔をしていた。

「こ・・・・こと・・・琴音???」

皐月は苦笑いしながら言う。

「あんたが・・・あんたが、ひろき取ったんじゃない!!!」

教室に聞こえてしまうのではないのかと思うほどの大きな声で・・・睨みながら言った。

「な・・・・に・・・が???」

「とぼけてんじゃねーよ!!!」