すっかり喜んでいるセシリアの顔をみながらクスリと笑ったミスティリーナはそう言っていた。


「わかったわ。じゃあ、リーナね。それなら、私のこともリアって呼んでちょうだい」


 セシリアのその言葉に思わずミスティリーナは目を白黒させていた。あまりにも警戒心というものがなさすぎるのだ。そんな彼女にセシリアは気にすることはない、というように手をヒラヒラふっている。


「私の噂はきいているでしょう。だから、そんなに気にすることないわ。それよりも、あなたのことをいろいろと教えてほしいわ。どうかしら」

「あんたがそう言うならいいことにしとく。うん、あたしはあんたのことは噂できいてもあんたはそうじゃないもんね。あんたさえよかったら、ここで話そうか」