煙草の匂いとおじさんの匂いで
意志が少しずつ戻ってくる。

服を乱暴に引きちぎり
胸元を舐める。


その気持ち悪さに
絶えておじさんの隙をみて
逃げ出すしかない。

その時、ベルトを外しズボンが下がると同時に、
私は、おじさんの股間を蹴って家を飛び出した。

おじさんは、横に寝転がりグワッ!と声を出して
私を追いかけてくる。

次、捕まったら、
次こそは殺される。
だから、必死の思いで走り続けた。

こんな夜中に
助けを呼んでも誰も助けて貰えない。

だったら、隠れるだけでもおじさんの
身を引ける。

「ハァハァ!」

グイッ!

「きゃあ!」

髪を引っ張られ地面に転んだ。


「俺から逃げられると思ってんのか!
このバカ女が!」

上乗りに私は、また無抵抗のまま殴られた。
血の味がしてもう私は、死ぬんだ

誰も助けて貰えない…

「…けてっ」

声にならない声を必死の思いで叫んで
おじさんがもう一発殴ろうと手を上げたとき、


ドガッ!