『そそそそ、そんな風に私から思うなんてっ!!!』



カタン…と小さな音が後ろから聞こえる。




俺は花梨ちゃんに向かって人差し指を口の前に立てて静かにするように合図する。




『え?な、何??』





「しーっ!静かに…」




そうしてゆっくりドアへ近づき、ノブに手をかけて一気に開けた。





『きゃ…』





母さん達が驚いた顔をして俺を見上げる。




…やっぱりな。
黙って俺達を見送るなんて変だと思ったんだ。