2、3秒してからゆっくりと押し当ててた唇を離して、1歩後ろへと下がる。




『!!?』




おでこに両手をあてながら、訳がわからないといった様子の花梨ちゃんを見て、俺は微笑んだ。




『唇は、今度にしとく!』



本当はおでこなんかじゃなくて、直接口にしたかったんだけどさ?




あんなに震えて、しかも初めてなんて言われたら…やっぱり花梨ちゃんの気持ちも尊重しなくちゃいけないじゃん。




『え…こ、今度って…!?』




『花梨ちゃんがさ、俺とキスしたい!って思えた時…かな?』





カアっと更に真っ赤になる顔。