救急車、必要ないと思う。


だって、花梨ちゃんが倒れた訳…
想像つくし…




抱き上げた花梨ちゃんをリビングへと連れて行く。



ソファの上に寝かせて、花梨ちゃんの顔を見つめる。



倒れる位、ショックだったのかな?



俺が女の子じゃなくて…



サラサラの花梨ちゃんの髪にそっと触れた。



うっすらと汗をかいてるおでこに前髪が張り付いてて、それをそっとよけると、花梨ちゃんは、少し反応を示した。




「ん…」




その声があまりにも可愛くて抱きしめたい衝動に駆られるけれど、必死に抑えた。