俺は肯定の意味を含めて、花梨ちゃんを見て笑いかけた。




…出来るだけショックを受けさせない様にと…




なのに…




『キャーーっ!花梨ちゃんっ!!?』




横にいる母さんに向かって真っすぐに倒れていく体。



支えようとした母さんも尻餅をつくようにその場に倒れた。



慌てて駆け寄る俺に、母さんは、



『た、大変!!き、救急車!!』




そう言って花梨ちゃんを俺に渡そうとしてきた。



俺は、花梨ちゃんの脇と膝の裏に手を入れて抱き上げる。



「救急車より先に隣行って、おばさん呼んで来てっ!」




そう言うと、母さんは弾かれた様に玄関を飛び出して行った。