『誰って…花梨ちゃん。あなたが会いたがってたアリサちゃんよ?』



母さんの言葉を聞いて花梨ちゃんは、口を開けたまま動かなくなって…



俺は、ひとつの疑問が浮かんだ。



俺は知らない人と言うのに、“アリサ”の名前に反応したよな…




『確かに昔の純てば、本当かわいらしい女の子みたいな顔してたものね。こんな風に育ってるとは想像出来ないわよね。』



母さんの言葉に含まれてた“女の子”の言葉。
…花梨ちゃん、まさか俺の事…本当の女の子だなんて…思って…ないよ…なあ?


「ガキだと思って、俺にスカートなんか履かせる母さんの気がしれないよ。」


そう答えて花梨ちゃんを見る。



何か畏れているような…青ざめた顔の花梨ちゃんを見て、次に発する花梨ちゃんの言葉で、疑いが確信へと変わっていった…


『も…しかして…ア、アリサちゃん?』




花梨ちゃんは、俺の事…




女の子だと…ずっと勘違いしてたんだ…