頭を抱えて蹲りたい……いえ、穴があったら入りたい心境で、和音くんと並んで階段を上り始めた。
彼はなにも聞かずに、ただ無言で隣を歩いてくれる。ゆっくりと、私の歩調に合わせて。
……なんて出来た子なのかしら。
それに比べて私は。私はっ……。
階段を上りきり、アーチ型の天井になっている廊下を進んでいくと、礼拝堂の扉が開け放たれていた。
なんとなくその扉を潜り、正面に見える細長いステンドグラスの美しさにほうっと溜息をついた後、視線を右にやって。
聖壇の上で柔らかな光に包まれている、優しい顔のマリア像に見下ろされて。物凄く居た堪れない気持ちになった。
ああ、マリア様。
情けなくて愚かすぎる私をお許し下さい……。
心の中で何回も許しを請い、目を閉じると。
「……下に戻りましょうか?」
和音くんから静かに声をかけられた。
彼はなにも聞かずに、ただ無言で隣を歩いてくれる。ゆっくりと、私の歩調に合わせて。
……なんて出来た子なのかしら。
それに比べて私は。私はっ……。
階段を上りきり、アーチ型の天井になっている廊下を進んでいくと、礼拝堂の扉が開け放たれていた。
なんとなくその扉を潜り、正面に見える細長いステンドグラスの美しさにほうっと溜息をついた後、視線を右にやって。
聖壇の上で柔らかな光に包まれている、優しい顔のマリア像に見下ろされて。物凄く居た堪れない気持ちになった。
ああ、マリア様。
情けなくて愚かすぎる私をお許し下さい……。
心の中で何回も許しを請い、目を閉じると。
「……下に戻りましょうか?」
和音くんから静かに声をかけられた。