小さい2人は今より更にそっくりで。拓斗くんは髪が短くなかったら女の子と間違えられそうだった。

そんな愛らしい2人が走りながらきゃあきゃあ笑っている。

拓斗くんの方が走るのが速くて、花音ちゃんが追いつけずに泣き出すと……どこからともなく和音くん登場。

小さな和音くんは、小さくてもお兄ちゃんで。

大泣きしている花音ちゃんを重そうに抱っこして、背中をとんとん叩いて慰めている。

すると花音ちゃんはすぐに笑顔になって、また拓斗くんときゃあきゃあ言いながら走り出した。

花音ちゃんを置いていかないように、今度は手を繋いでいる。

「かわいいなぁ」

そのうち走り疲れた2人は芝生の上に座り込んで、何やら楽しそうにお喋りしていたのだけれど。

なんと花音ちゃんが拓斗くんのほっぺにチューをした。

「まあ」

思わず声を出すと、拓斗くんもにこーっと笑って、花音ちゃんのほっぺにチュー。

「まあぁ」

そうしてにこーっと笑いあった2人は、今度は離れて見守っている和音くんのところに飛んでいって、両側からチュー。

「まあぁ~」