それからすぐ土曜日になって。
律花さんから改めて3兄妹の紹介と、私の紹介が行われた。
同時に、それぞれにヴァイオリンを弾いてもらう。
律花さんから3人の特徴は聞いているけれど、自分で実際に聞いてみないと、どう指導したら良いのか分からないから。
まずは律花さんが一番心配していた花音ちゃん。
今年に入ってから学校やヴァイオリン教室でいじめられるようになって、それで今は学校に通っていないという。
私には花音ちゃんの家庭教師もして欲しいとのことだった。
もじもじしながらヴァイオリンを構えた花音ちゃんは、拓斗くんに「大丈夫だよ」と励まされ、和音くんに笑顔でエールを送られながら弾きはじめた。
アルペジオや重音が少し引っかかるけれど、全体的にはまとまった演奏。
手を見せてもらったら、やっぱり小さい。指は長い方が弾きやすいけれど、短いからと言って弾けないわけではない。姿勢から直してあげると良いかしら。
「一緒に頑張りましょうね」
そう言って微笑んだら、花音ちゃんは恥ずかしそうに、上目遣いで私を見た。
「……はいっ」
小さく返事をして、ぴょこっと頭が下がるのがかわいらしい。
律花さんから改めて3兄妹の紹介と、私の紹介が行われた。
同時に、それぞれにヴァイオリンを弾いてもらう。
律花さんから3人の特徴は聞いているけれど、自分で実際に聞いてみないと、どう指導したら良いのか分からないから。
まずは律花さんが一番心配していた花音ちゃん。
今年に入ってから学校やヴァイオリン教室でいじめられるようになって、それで今は学校に通っていないという。
私には花音ちゃんの家庭教師もして欲しいとのことだった。
もじもじしながらヴァイオリンを構えた花音ちゃんは、拓斗くんに「大丈夫だよ」と励まされ、和音くんに笑顔でエールを送られながら弾きはじめた。
アルペジオや重音が少し引っかかるけれど、全体的にはまとまった演奏。
手を見せてもらったら、やっぱり小さい。指は長い方が弾きやすいけれど、短いからと言って弾けないわけではない。姿勢から直してあげると良いかしら。
「一緒に頑張りましょうね」
そう言って微笑んだら、花音ちゃんは恥ずかしそうに、上目遣いで私を見た。
「……はいっ」
小さく返事をして、ぴょこっと頭が下がるのがかわいらしい。