この二週間、休みの日はずっとつき合わせてしまったから、疲れてしまったのかしら。

「ごめんなさい、出来の悪すぎる生徒で。疲れちゃったわよね……」

申し訳なく思い、和音くんのサラサラした黒髪の頭を撫でてあげた。

「ああ、いえ、その……嬉しいですよ。水琴さんの頑張りが実を結んで……」

視線を逸らしながら曖昧に微笑む和音くんに、私は違和感を感じた。

「あれ……あれ、和音くん。この間より大きくなってない?」

「……え?」

「なんだか……頭を撫でるのが大変なんだけど……」

初めて会ったときは私と同じくらいか、少し小さかったような気がしたけど。

今こうして頭を撫でてみると、若干……というか、かなり、伸びたような?

「ああ、成長期、なんですかね」

「そうなの? そっか、そうよね。いつまでも小さくはないわね」

「そうですね」