しあわせそうな2人の家庭を想像して、更にポストカードに手をかけた。

びり、と少しだけ青い海が破ける。

でもそれ以上破けなかった。

もう終わったことでどうしてそんなに怒っているの、と。青い海に責められているような気がした。


あの日にすべて決着はついたことなの。

嫌なら嫌って言って、もう関わらなければいい。

そう、思うのに。


ゆっくりと腕を下ろしながら、漏れる溜息。


私の中の雨は、温かくなったり、冷たくなったり。

忙しい……。