「春陽……!
 村崎に、脅されていたんなら、もっと早く言ってくれれば、相談に乗ったのに……!」

「……へ?」

 って、ええええ……?

「脅されてたって……誰が……?
 ……ええっ……
 わたし………!?」

 頭痛と吐き気でくらくらしているわたしに、みんなは。

 わいわいと追い討ちをかけるように言った。

「春陽ちゃんは……村崎に、百万円で買われて、無理やりつきあわされていたんだね……
 あの時絡んできたヤクザに言われた通りに……
 そして、とうとう、村崎に、ヤバい薬まで飲まされたんだ……ね?」

 真剣な顔をして、あきらクンが言った。

「その話を聞いて。
 お前の部屋から本当に……むき身の百万円がでてきた時は……心臓が、止まるかと思った……!」

 父さんは、拳骨を握りしめた。

 ウソ……

 百万円のことなんか、今の今まで忘れて……た。


「ちが……それ……は………!」

 わたしのかすれ声の抗議に、あきらクンはクビを振った。