暗闇で。
わたしを呼ぶヒトがいる。
「春陽……っ!」
なんて。
まるで、魂が千切れてしまいそうな声で。
ココロが壊れそうな声で。
何度も、何度も。
叫ぶように。
わたしを呼ぶヒトがいる。
紫音の声に似ているな……
紫音の声だったらイヤだな……
だって、あんまり悲しそうなんだもの………
お願い。
紫音は、もう傷つかないで……?
だけど。
ちがうよね。
大丈夫だよね……?
だって、紫音は。
……わたしを『春陽』なんて。
絶対に。
……呼ばないもの……
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