「そんで、お次はどんな予定だったんだ?」

 豪華で、俳優さんたちの演技も上手い、大満足な舞台も終り。

 劇場の前で。

 小降りになった雨に、観劇の前、コンビニで買ったビニール傘をさそうか迷っていると。

 あきらクンが聞いてきた。

 紫音は、傘を巻いたまま、肩をとんとん叩きながら言う。

「……ここらで別行動をとらないか?
 オレはそろそろ、守屋を独占したくなった」

 ど、独占……!

 思わず赤面ものの、紫音の言葉に、あきらクンは、にやりと笑う。

「そうだな。
 ここらで別れて、僕も、萌ちゃんとゆっくりしよう♪
 でもな。
 いくらなんでも、これからいきなり春陽ちゃんをラブホなんかに連れ込むなよ?
 紫音クン。」

「ま、まさか。
 ちがうよ、あきらクン。
 これからの予定、紫音はプール・バーだって言ってたしっ!」

 真っ赤になって言うわたしに、あきらクンのにやにや笑いはもっとひどくなった。

「プール・バー?
 ビリヤードか?
 春陽ちゃん、ビリヤード初心者なんだろう?
 やるねぇ、紫音クンのえっちっちぃ~~」
 
 え? えええ?