「オレ達は、これから長く付き合ってゆくんだ。
 急ぐ事も、あせる事も無い。
 のんびり、守屋の好きなことから一緒にやっていけばいいさ。
 ただし……次は、オレの番だ。
 その時は。
 オレがお前を一日、独占するから」

「ありがと、紫音!」

 言って思わず抱きつくと、紫音はしっかりと、わたしを抱きしめた。

「まあ、遊園地で知り合いにばったり会うなんて言うコトは、まず、無いとは思うが……
 宮下には、ちゃんと教師だとバレないように、変装して来てもらわないとな」

 紫音は、言って少しだけ笑った。

「オレは、アイツの連れだとは、絶対、思われたくないから」

「え?
 なんで?
 宮下先生って……
 紫音には負けるかもしれないけれど、イケメンで、女子生徒に人気があるのに」

「ま、遊園地で、バケの皮がはがれるんじゃねぇか?」

 言いながら、紫音は小さくあくびをした。

「あ……もしかしたら、紫音は、限界時間?」

 目ざとく見つけたわたしに、紫音が笑う。