｢あれ、祐那先輩まだ居たんですか？｣


突然の室井の登場に
祐那は焦った。


｢室井はどうしたの？｣


｢あー忘れ物です｣



そっかぁ。

と素っ気なく仕事に集中しているフリをして

祐那は返した。




どうやら携帯を忘れたらしい。
充電器に刺さりっぱなし。

祐那はちらっと目で追い。



｢祐那先輩、いい加減にしないと倒れますよ？｣



室井の言葉は
聞こえない振りをした。