高校2年生になったある日、
実羅は日直のため
朝早くに学校に来ていた。
何で朝早くからこんなこと
しなきゃいけないのか…
そんな事を思いながら仕事をしていた。
すると、
いきなり人が教室に入ってきた、
やってきたのは小学校の頃から好きだった
智也君だった。
彼は、野球部のレギュラーで
朝練があるため、
朝早くに学校に来る。
練習をしていると、
時間がなくなるため
先に教室に荷物を置いてから
練習に向かう。
「実羅、おはよう」
小学校の頃からずっと一緒で
なかは悪くなかった。
それどころか、
昼休みは智也君と他にもなかのいい男女で
おしゃべりをしているほどだった。
彼は時間より早く来てしまったらしく、
2人で軽く話をしていた。
なかが悪くないとはいえ
2人で話をするのは
小学校以来だったため、
実羅はドキドキしながら
話していた。
そして、あっという間に
時間がすぎ…
他の野球部がやってきた。
すると…
「お前ら2人きりで何してんだよ~」
まるで恋人を冷やかすように言ってきた。
野球部は強化部で彼女を作っては
いけなかったので
よけいに…。
公にしないで、隠れて付き合っている
人も何人かいたが…。
そう言われて、
実羅はいきなり顔が真っ赤になってしまった。
面白がった野球部集団の
冷やかしは続き、朝練が終了して
1時間目が始まってもずっと…
その日1日中、野球部の
標的になっていた。
その間ずっと実羅は
否定した。
智也君に迷惑は、かけたくなかったため。
その日の放課後…
「実羅、わるいな…」
智也君は、寂しそうに
実羅に謝ってきた。
その時はまだ、謝られた理由が
わからなかった…。