「桜姫、ちょうだい?」


私の耳元で、甘く囁く森。


ヴァンパイアになっても、この甘さにはなれなくて。


いつも、甘い囁きにクラクラする。



「いいよ…」





チクっ…



首に鈍い痛みが走る。


そして。