私は、すぐに検査した。



ただお姉ちゃんと型が一緒のことを願って……。



しかし、スケジュールがかなりつまっているから、検査結果を聞かずに撮影に戻らなければならなかった。



「お姉ちゃん、ごめん。撮影に戻るね。早くかえってくるから……。」



「私のためになんか戻ってきてもらってごめんね。今度のドラマ、楽しみにしてるからね。」


わざと元気に見せているのが、わかった。



「ありがとう。私、頑張るから。」



そうして、撮影場所のアメリカに戻った。



数日後、お母さんから検査結果のメールがきた。



私とお姉ちゃんの型は一致しなかったらしい。



最後の望みは、アメリカで一致する型を探すことだけだった。



今の私があるのは、お姉ちゃんのおかげ、だから今度は私が恩返しをする。



私は、撮影の合間、1日でも早く脊髄移植ができる病院を探した。


―1カ月後―
病院が見つかり、お姉ちゃんもアメリカの病院に転院した。



私は、今まで稼いだお金でアメリカで病院に近い家を借りたり、お姉ちゃんの治療費を払ったりした。



とにかく、お姉ちゃんのためにできることはすべてやるつもりだ。