いきなり立ち上がったせいで再び込み上げてきたであろう、凄まじい吐き気に顔を歪ませる先生の背中を再び擦りながら、俺はふと、そんな風に思ってしまった。



これが俺の可愛い可愛い姪っ子が初めて好きになった人、か。



真面目な分、落とすのにはかなり苦労しそうだけど、好きになってくれたらきっと一途。間違いなく大切にしてくれるだろう。



頑張れよ、咲緒。



先生のスーツのポケットにソッと栄養補助飲料を忍ばせた俺は、未だスヤスヤと眠っているであろう姪っ子の幸せを思いながらクスッと小さく笑みを零した。




end...