しばらくすると見慣れた背中を見つけた。


「愛佑奈ー!」


そこへ向かって声を掛ける。


彼女も幼なじみ。


足を止めて愛佑奈が振り返った。


そしてあたしに向かって手を振ってきた。


「おはよー! あれ? 美桜1人?」


「うん。大河はクラス替えとか興味ないみたいだからおいてきた。 愛佑奈も1人?」


“1人…”とはあたしの隣に大河がいないということ。